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昔ながらの手縫いで使いやすいランドセルを作り続ける名古屋の老舗

萬勇鞄

どんなメーカー?

名古屋のランドセル職人の技を脈々と受け継ぐ工房です

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愛知県はランドセルの一大生産地です。中でも名古屋はメーカーが多く残っています。ランドセル工業会が2017年に編纂した『ランドセル130年史』によると、名古屋には15のランドセルメーカーがあり、東京や大阪をしのぎます。萬勇鞄は、その中のひとつ。現社長・服部英雄氏の父、服部勇氏が昭和25年(1950年)に創業しました。

本革と合成皮革のランドセルを自社工場で製造していますが、現在、牛革とコードバンが7割くらいと、本革が主体です。主力は牛革で、全製品の6割以上は牛革で作られています。

萬勇鞄のランドセルは、とても美しく仕上げられています。その秘密は手縫い。力のかかる肩ベルトの付け根とともに、同じく力のかかる背当てと大マチの縫製部分を一針ずつ、職人が縫っているのです。背当てと大マチの組み立てでは、通常はミシンで仕上げるメーカーが一般的ですが、萬勇鞄では本革も合成皮革も、すべて手縫いしています。25人程度の中堅工房で、この製造方法をとるメーカーは、全国的にも珍しいでしょう。

現社長の服部英雄氏は言います。

「名古屋の伝統の手縫いの技術を継承していく必要があると考えています」

実は名古屋では戦前、軍馬用の馬具作りが盛んでした。馬具は革で作られますが、壊れにくくしないといけない。特に、足を乗せる鐙(あぶみ)を吊す鐙革などは切れては困る。ところがこうした耐久性の必要な部分をミシンで縫うと、糸が切れたときにバラバラになってしまいます。そこで、重要な部分は手縫いで仕上げ、糸が一部切れてもほどけにくい安全な馬具を作っていたそうです。手縫いの技術を持った職人が多かったのです。萬勇鞄は、そうした名古屋の伝統を色濃く残し、高品質で使いやすいランドセルを製造しています。

「エルメスも、もともと馬具屋でしょう。ひとつひとつの鞄を、ていねいに手作りしていく。それが基本だと思って、ランドセルを作っています」(服部英雄社長)

 

ランドセルへかける情熱

子どもが毎日、背負って楽しいランドセルを作りたい

服部社長は常々、工房のスタッフにこう言っているそうです。

「自分が買う身になって、ランドセルを作れ」

多くの工業製品は大量に作られます。しかし、買う側にとっては、1つの製品がすべて。製品に不具合があったとき、作る側にとっては数百分の1、数千分の1であっても、買う側にとってはすべてがダメなものになる。ランドセルも同じです。

特に本革は、天然素材なので多少のキズがあります。いわば、「キズは当たり前」なのですが、購入する人にとっては許容できるものとそうでないものがある。それを意識せずに「当たり前」と思ってしまうことがまずいというのです。

「だから、革のキズに限らず、気になることがあったら、必ず私に相談すること、と言っています。ランドセルを100本作って、それをきちんとお客様に届け、満足していただくためには、スタッフひとりひとりが、自分が買う身になって、気になることがあったら、きちんと対処すべきだと考えています。自分が買う身になって作れ、というのは、そういうことです」

ランドセルは子どもの成長期に使う鞄ですから、ときには乱暴に扱われることもあります。品質管理に最大限の注意をはらうとともに、耐久性の向上や、使って飽きないデザイン、便利な機能の導入にも積極的に取り組んでいるのも、子どもが使うことをいちばんに考えてのことです。

「6年間、毎日ランドセルを背負うのだから、ちゃんとしたものを作るというのは当たり前ですが、ランドセルを背負って通学するということが、子どもにとって楽しいことであって欲しいのです。そのために、お客様の声を絶えず反映して改善を続けています。作っている人間が直接販売している工房だからこそ、わかることがあると思っています」

どんなランドセル

デザインはシンプル。手縫いを多用した丈夫で美しいランドセル

萬勇鞄ランドセルの最大の特徴は、なんといっても職人が一針一針手で縫う部分が多いことでしょう。肩ベルトの取り付け部分のほか、背当てと大マチを縫い合わせる部分に、手縫いが採用されています。これは、本革も人工皮革も変わりません。

また、適材適所で耐久性を高める工夫も随所にちりばめられています。たとえば大マチの芯材。ここは子どもがランドセルを背負ったまま椅子に座ったりして、大きな負荷がかかる部分ですが、強度の高い補強材を使い、変形を防いでいます。肩ベルトも肩に当たる内側にはソフトな牛革、あるいは専用の人工皮革を、ベルトの穴の部分には丈夫な人工皮革を採用するなど、細かな配慮が施されています。

デザインはシンプルです。高学年になっても、飽きがこないようにとの配慮です。その代わり、鋲やカブセの裏側、小ポケットの窓の、ファスナーの引き手につけられたチャームなど、さまざまな場所にワンポイントでおしゃれなデザインが施されていて、遊び心もたっぷり盛り込まれています。重量は牛革で約1400g、人工皮革で約1200gと標準的な重さです。

内張りは、大マチのみならず、小ポケットに至るまで、すべての場所に施されています。これもかなり珍しい処理。通常、小ポケットの内側などには革素材の裏面が出ている場所があるのですが、萬勇鞄では、目立たない部分も表側と同じ処理を施しているのです。

すべてのランドセルに、リコーダーケースが付属しているのも、萬勇鞄の特徴と言えます。このリコーダーケースはゴム製で、使わないときは薄くたたみ込まれるので邪魔になりません。また、リコーダーケース一体型のデザインにしたため、牛革やコードバン素材のランドセルにも刺繍などを施すことができるようになりました。


【萬勇鞄 2023人気ランドセル】

◆エルフィン パール系人工皮革

安全性を重視して、暗い道でピカッと光る反射素材を取り入れたランドセル。プリンセスのモチーフを反射素材にすることで、6年間飽きのこないデザインの両立を目指しました。かぶせの内側は、今までと印刷方法を一新し、より透明感の高いグラデーションの実現に成功。プリンセスの美しい世界観が広がります。

■価格:63,800(税込)

公式サイトで詳細を見る

◆ファルベ 牛革シボ

カラーで魅せるランドセル。ベーシックなデザインに、背あて・肩ベルト・内装に鮮やかなカラーを取り入れたモデルです。ふとした時に見えるパッと明るいカラーで、毎日楽しい気分に!

■価格:68,200円(税込)

公式サイトで詳細を見る

◆ナチュール 人工皮革157シボ

シンプルなデザインに、今までにない色をまとったランドセル。エクルベージュ、アイスブルー、リーフグリーン、オランジュ、オールドローズ、ローズべべといったカラー名からも想像の通り、どのカラーも自然素材から着想を得て、試行錯誤を繰り返して完全新作のカラーを生み出しました。性別を問わずおすすめできるランドセルです。

■価格:60,500(税込)

公式サイトで詳細を見る

◆ノブレス  牛革シボ

スマートでシンプルなデザインが男の子に人気の牛革製ランドセルです。画像の「ネイビー×ブラウン」は牛革製で毎年、人気を呼んでいるモデル。ネイビーのカラーに、ふちどりのブラウン、鋲や金具にはブロンズが採用され、男の子が好む要素がいっぱい。内装のチェック柄が、よりシャープさを強調しています。全4色。コードバン製と人工皮革製も選べます。

■価格:
68,200(税込)

公式サイトで詳細を見る

 


素材 本革モデルには牛革とコードバン、人工皮革モデルは帝人コードレの「タフガード」を使用しています。天然皮革モデルはすべて、ツヤ無しのシボ加工が施されています。天然皮革らしい立体的なシワ模様が入っているため、キズに強く、キズがついても目立ちにくくなっているのです。もちろん、撥水加工済み。 人工皮革の「タフガード」は、萬勇鞄が人工皮革モデルを作り始めたときからずっと使っている素材です。軽く、丈夫でメンテナンスフリーという特徴を持っています。本革に近い風合いのツヤ無しバージョンと、人工皮革の特性を生かしたパール系素材を使い分けています。
サイズ A4フラットファイルサイズ対応

各部の特徴

全ランドセル手縫いで丈夫

萬勇鞄のランドセルは、背当てと大マチの接合部分が手縫いで組み立てられています。本革製ランドセルではここを手縫いするメーカーがありますが、人工皮革モデルでも手縫いをしているメーカーは、萬勇鞄くらいのものかもしれません。高級ランドセルと同じ手法を、すべてのランドセルに採用しているのです。 手縫いは糸がほつれにくく、1か所が切れても、ミシンのようにすべての糸がほどけてしまうことがありません。だから丈夫。6年間、安心して使ってもらおうという配慮です。

一体型リコーダーケース

リコーダーは軽いものですが、ランドセルの中にすべてをしまうことはできません。また、持ち歩くとブラブラして事故につながることもあります。そこでリコーダーケースの出番ですが、大マチの左右どちらかに別売りのケースを取り付けるのが一般的。萬勇鞄では、ランドセルの大マチの左側に、ランドセルと一体化するかたちでリコーダーケースを取り付けました。ゴム製のため、使わないときは平たくなりますから、ジャマになりません。しかも、しかも刺繍を入れることができるので、本革製のランドセルにもデザイン上のアクセントをつけることができるという優れものです。

フィット感を向上させるウィング背カン

ランドセルの背負い心地を大きく左右するのが、ランドセル本体と肩ベルトをつなぐ背カン。萬勇鞄では、左右に動き、ベルトが立ち上がるタイプのウィング背カンを採用しています。背カンとベルトをつなぐ三角の金具とベルトをカッチリと留めることで、ベルトが立ち上がるようにした構造です。また、ウィング背カンは肩ベルトが左右別々に動くため、フィット感が抜群。肩への負担が軽減されます。

価格帯
49,000円~92,000円(税別)
保証・アフターケア
6年間の品質保証付き。通常使用での破損は無償修理。故意によるキズや破損に関しては有償修理。代替ランドセルあり。
萬勇鞄の「ここが魅力」!
本革だけではなく、人工皮革も含め、すべてのランドセルで職人が手縫いを行い、縫製がとても美しい。また、デザインがシンプルで落ち着いており、高学年になっても飽きずに使えるところが良い。
会社概要
社名 萬勇鞄
本社 愛知県あま市西今宿六反地五59
TEL 052-449-5035
店舗 ショールーム:愛知県あま市甚目寺山之浦111番地メルコビル1F(TEL:052-485-7899)