結局のところ背負いやすいランドセルとは?
背負いやすさに関係するのは、1,ランドセルの重さ、2,背カンの構造、3,肩ベルトの材質と形状、4,背当ての材質と形状の4つのポイントです。
1,ランドセルの重さ
軽いほうが背負いやすいのは確かですが、毎日背負うこと、中に入れるもののこと、耐久性など考えると軽ければいいというわけにもいきません。とくに1000g以下のランドセルはしっかりチェックしてください。
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2,背カンの構造
背カンは、肩ベルトを本体に取り付けるパーツ。これは大きくわけて2タイプあります。昔ながらのシンプルな背カンが「固定背カン」。ママ・パパ世代のランドセルは皆「固定背カン」でした。これに対して最近の主流が、本体との取り付け部が左右に動いて、子どもの肩幅にフィットする「動く背カン」です。
「動く背カン」の多くは、肩ベルトが上に立ち上がるように設計されていて、背負ったとき、あまり意識しなくても重心が上にきて重さを感じにくくなっています。代表的なのが「天使のはね」「フィットちゃん」「ウィング背カン」などですが、羅羅屋やカザマランドセルなどの老舗メーカーは独自の背カンを開発しており、それらのほとんども付け根が立ち上がる「動く背カン」です。
背負い慣れないうち・小さいうちは、どう背負っても重心が上にくる「動く背カン」にメリットがありますが、背負い慣れて成長すれば、「固定背カン」でも問題なし。「固定背カン」のメリットは構造がシンプルなので軽く、故障も少ないことです。
というわけで、同い年の子の中では小さいほう、細いほうといった子どもの場合、実際に背負って見てチェックしてあげるといいでしょう。
3,肩ベルトの材質と形状
最近は、S字型の肩ベルトが背負いやすいと言われ主流になっています。ただ、これも個々の子どもの体型によります。小さいうちはストレートの細いベルトのほうが背負いやすいということで、羅羅屋などは、自宅で交換可能な別売の「マジかるベルト」を用意、小柄な子・猫背の子などに提案しています。
また、肩ベルト裏のクッションも背負いやすさに影響するということで、クッションをより幅広く厚めにするメーカーが増えています。これなどは、ランドセルを試着する際に、中にある程度のおもりを入れてチェックしないと違いはわからないでしょう。
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4,背当ての材質と形状
ランドセル本体が背中にあたる背当て部分は、肌触りがいいソフト牛革が人気です。本体が人工皮革であっても、背当てはソフト牛革というメーカーが多くなっています。ただし最近は人工皮革でも肌触りのいい素材が出てきているので、背当てにふさわしい人工皮革を採用していれば、あまり気にすることはないでしょう。
以上が、ランドセルの背負いやすさに影響するパーツや素材の知識です。
信頼できるメーカー・ブランドの6年間修理対応のランドセルの中で選ぶのであれば、1~4のポイントごとに、よりよいものを選ぶというより、実際にお子さまが見て、背負ってみて、何か不具合を感じていそうなものは避けるといった考え方がいいと思います。とくに、小柄・細めの子どもの場合は、ランドセルに重りを入れて背負ってみてください。